保健福祉委員会< H26.2.18 >

○花崎委員
おはようございます。私のほうからは、医師確保対策について、数点伺ってまいります。

道では、地域における厳しい医師不足を背景に、昨年9月に、地域医療に対する勤務医アンケートと卒後臨床研修医師を対象とするアンケートを行い、年末には、道内3医育大学や市町村、道医師会等の関係団体で構成する北海道医療対策協議会の地域医療を担う医師養成検討分科会に報告を行ったものと承知しております。

我が会派がかねてから指摘してきでいるように、地域に暮らす住民にとって医療の確保は、住みなれた地域で安心して暮らしていくためには最低限必要なことであり、その地域の存続を左右するほどの重要な課題であると考えます。

そこで、以下、アンケート調査の結果や、それを踏まえた道の取り組みなどについて、数点伺ってまいります。

まず初めに、道が実施した、勤務医アンケート及び卒後臨床研修医アンケートの調査目的についてお伺いします。

○三井委員長
地域医師確保推進室参事溢谷文代君。

○溢谷地域医師確保推進室参事
アンケート調査の目的についてでございますが、本道においては、依然として医師の地域偏在や診療科の偏在が深刻な状況にあり、地域医療を担う医師の確保は喫緊の課題となっております。
こうした中、道では今後の医師確保対策を講じるための基礎資料とすることを目的に、平成23年度に続いて、昨年9月、勤務医に対しては、現在の勤務先を選んだ理由や医師不足地域に従事するための条件など、また、卒後臨床研修医に対しては、現在研修中の病院を選んだ理由や郡部・僻地で医療に従事することへの考え方などについて、アンケート調査を行ったものでございます。以上でございます。

○花崎委員
次に、調査対象についてお伺いいたします。平成23年度に続き、2回目の調査ということです。

このアンケート調査は、それぞれ勤務医と卒後臨床研修医が調査対象ですが、では、具体的には、どのような医療機関で勤務や研修をしている医師を対象にアンケート調査を行ったのか、また、前回と比較して、調査の規模はどうだったのか伺います。

○漉谷地域医師確保推進室参事
調査の対象などについてでございますが、今回の勤務医アンケートにつきましては、前回の平成23年度調査において対象とした地域センター病院に加えて、新たに人口1万人未満の市町村及び札幌市や旭川市に所在する自治体立病院や公的病院に勤務する医師を対象としたものであり、前回の25病院に勤務する935人に対し、今回は76病院に勤務する1690人に対して調査を実施したところでございます。

また、卒後臨床研修医アンケートにつきましては、前回調査と同様、道内の医育大学や臨床研修病院で卒後臨床研修中の全ての研修医を対象としており、前回の518人から、今回は544人に対して調査を実施したところでございます。

○花崎委員
ただいまの答弁では、勤務医アンケートの調査対象を新たに人口1万人未満の市町村や札幌、旭川市にある自治体立病院等に勤務する医師まで拡大したとのことでありますが、その意図はどこにあるのか伺います。

○溢谷地域医師確保推進室参事
勤務医アンケートの調査対象についてでありますが、今回のアンケート調査の実施に当たりましては、昨年度の北海道医療対策協議会の地域医療を担う医師養成検討分科会におきまして、調査内容や対象などについて協議をいただいたところでございます。

道といたしましては、地域センター病院だけではなく、厳しい勤務環境の中で地域医療の第一線を担っている地方の小規模病院に勤務する医師の勤務実態や意向を把握すべき、規模が大きく地域支援が期待される都市部の病院に勤務する医師の地域勤務に対する考え方等についても調査すべきなど、本分科会からいただいた御意見を踏まえ、今回、調査対象に加えたものでございます。

○花崎委員
実行ある対策を講じる上では、今後もこうしたアンケート調査は必要であると思いますし、勤務医や研修医の意識は時代とともに変化していくわけであります。
実施に当たっては、調査対象や設問内容を十分検証し、常に実態、に即したものとなるような工夫も必要であることを指摘し、次の質問に移ります。
調査結果についてでありますが、勤務医に対するアンケートの調査結果を見ると、今回、回答のあった757名のうち、現在の勤務先で困っていることとして、業務が多忙と答えている医師が約3割の232人、医師不足地域に従事するための条件として、自分と交代できる医師がいることが必要と答えている医師が約7割の540名となっております。

大変忙しい勤務環境下にあることがうかがえますが、道としては、この調査結果をどのように受けとめているのか所見を伺います。

○溢谷地域医師確保推進室参事
勤務医アシケートの調査結果についてでございますが、現在の勤務先で困っていることにつきましては、業務が多忙との回答が約31 %と前回調査と同様最も多く、次いで働きがいや自分自身の将来展望に不安を感じていることが約20%となっております。

また、医師不足地域に従事するための条件につきましては、自分と交代できる医師がいることが約71%と最も多く、次に、医師の勤務環境に対して地域の理解があることが約51%と、前回調査と同様の結果となっております。

こうしたことから、地域で勤務する医師を安定的に確保するためには、働きがいや待遇面に加え、勤務環境の改善や、地域住民の医師に対する一層の理解などが課題となっているものと考えているところでご、ざいます。以上でございます。

○花崎委員
次に、卒後臨床研修医に対するアンケートの結果を見ますと、臨床研修を受ける病院を選ぶ際の理由について、回答のあった280名の研修医のうち、約5割の137人が臨床研修プログラムが充実と答え、また、約4割の102名が多くの症例を経験できることと答えております。研修内容の充実を重視する研修医が多い状況と思います。

この調査結果に対する道の所見をお伺いします。

○溢谷地域医師確保推進室参事
卒後臨床研修医アンケートの調査結果についてでございますが現在の臨床研修先を選んだ理由としましては、臨床研修フログラムが充実しているとの回答が約49%、次いで、多くの症例を経験できるが約36%となっており、前回調査と同じ傾向になっております。

また、臨床研修修了後の研修の場・勤務先として希望する病院を選ぶ理由としてはすぐれた指導者がいることが約54%、研修修了後の研修フログラムがすぐれているが約38%となっております。

こうしたことから、道内の病院において研修医や勤務医を確保するためには、それぞれの病院において、研修内容を充実させるとともに、専門医の取得をサポートすることなどが課題になっていると考えているところでございます。以上でご、ざいます。

○花崎委員
きょうの質疑で、調査結果をいろいろと伺ってまいりました。
勤務医のアンケートからは、地域で勤務する医師を安定的に確保するためには、勤務環境の改善や地域住民の理解等が必要であること、また、卒後臨床研修医アンケートからは、道内の病院で研修医や勤務医を確保するためには、研修内容の充実や専門医取得に向けた取り組みなどが課題であるとのことであります。

せっかく調査を実施したのですから、道としては、こうした調査結果を大いに活用するべきと思いますが、今後どのように対応していくのかお伺いいたします。

○浪谷地域医師確保推進室参事
調査結果の活用についてでありますが、道ではこのたびの調査結果を道内全ての病院や市町村に情報提供し、医師確保のための勤務環境の改善や、研修体制の充実などの必要性について周知を図ったほか、臨床研修病院等連絡協議会の場において、医育大学や臨床研修病院に対し、調査結果をもとに改めて、臨床研修医の確保のための相互の連携や研修フログラム、指導体制の充実などについて働きかけを行ったところでございます。

また、道内各地で地域住民が行っている地元の病院を支えるための活動事例を市町村等に情報提供するなどして、地域医療の確保に向け、住民みずからが医療に対する理解を深めていくための取り組みを促進してまいる考えでございます。以上でございます。

○花崎委員
最後の質問になりますが、道が中・長期的な医師確保対策として、平成20年に8名からスタートした医師奨学金貸付事業、いわゆる地域枠の最初の学生がこの3月には卒業する予定であります。
その後、卒後臨床研修を修了しなければならず、実際に地域の勤務医として地域で働くのはさらに2年後の平成28年4月からとなっております。
また、地域枠の卒業生は、毎年限られた人数しかふえていかないため、こうした地域枠医師が地域で勤務するようになり、医師の不足や偏在の解消に貢献していることを住民が実感できるまでには、まだしばらく時聞がかかるものと思います。
それまでは、医育大学や都市部の医療機関などからの医師派遣や即戦力として勤務できる道外医師の招聴など、あらゆる手段を講じて医師の確保を図っていく必要があると考えます。
新年度に向けてどう取り組むのか、最後に部長の決意をお伺いいたします。

○三井委員長
保健福祉部長高田久君。

○高田保健福祉部長
医師確保対策についてでございますが、医師の不足や地域偏在が著しい状況にある中、道ではこれまで、自治医科大学卒業医師の配置や医育大学の地域医療支援センターからの医師派遣、道内医育大学の地域枠入学者を対象とした修学資金の貸し付けなど、さまざまな取り組みを通じて、医師の養成・確保に努めてきたところであります。

道といたしましては、これまでの取り組みの一層の充実に加えまして、今回の調査結果を踏まえた取り組みを進めますとともに、新年度におきましては幅広い診療能力を有する総合診療医の医師不足地域での勤務・定着に向けたモデル事業の実施や、地域枠制度の安定的な運営に向けた検討を行うなどいたしまして、医師確保対策の推進に全力で取り組んでまいりたいと考えております。以上でご、ざいます。

○花崎委員
ただいま、部長から、今回の調査結果を踏まえた取り組みや、新年度におけるモデル事業の実施など、医師確保対策に全力で取り組む旨の答弁をいただきました。

医師確保につきましては、これまでもいろいろと議論されてきましたが、結果的に地域の医師不足を解消するまでに至っておりません。先日、留萌市立病院で、麻酔科医が1人減ったため、初産の女性の分娩や帝王切開による出産への対応をこの4月から休止するとの報道もありました。

道では、いろいろな対策を講じていることは承知しておりますが、住みなれた地域で安心して暮らしていく上では、医療の確保は欠かすことのできないものであります。
部長を初め、保健福祉部の皆様には、一層の尽力をお願いするとともに、我が会派としても今後とも注視してまいりますので、よろしくお願いいたします。

質問を終わります。ありがとうございました。