少子・高齢社会対策特別委員会< H25.9.4 >

○花崎委員
去る7月に全国及び道内における平成24年度の児童虐待相談についての対応件数が公表されたところでありますが、全国的には、依然として右肩上がりで増加しており、昨年度は約6万6000件に達し過去最高を更新しております。また、道内においては、1700件余りと、23年度と比較して200件余り増加しております。

全国及び道内ともに、依然として児童虐待の防止は喫緊の課題となっているところであり、道においては、毎年、この特別委員会で児童虐待の対応状況について報告をされていますが、昨年の第2固定例道議会予算特別委員会において、我が会派は、報告内容の形骸化を指摘するとともに、児童虐待の防止対策に資するよう分析内容の工夫についても指摘したところであります。

そうした議会議論を踏まえ、何点か質問させていただきます。

児童虐待は、時には子どもの命が脅かされるような事案もあり場合によっては、保護者と対立してでも、子どもの安全を守ることが求められると考えられます。
こうした場合には、とりわけ警察との円滑な連携が必要になってくると考えます。

先ほどの報告では、DV相談をきっかけとした警察からの通報が増加しているとのことでありますが、こうした状況を踏まえ、今後より一層、警察との連携を密接にしていくことが重要と考えます。

道では、児童虐待の対応に向け、警察とはこれまでどのように連携を図っているのか、また、今後、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○須田委員長
子ども未来推進局参事山和彦君。

○山子ども未来推進局参事
警察との連携についてでありますが、児童相談所においては、これまでも、一時保護を行う際に必要に応じて警察官の立ち会いを要請するなど、児童の安全確保のため警察の協力を得てきているほか、警察も構成メンバーとなっている要保護児童対策地域協議会などを通じて、適宜、情報の共有を図っております。

また、平成21年度からは児童相談所ごとに、地域の警察署とのブロック会議を開催し、虐待発生の際に連携する上での課題などについて協議を行いますととともに、24年度からは実務練習を取り入れた合同研修会を開催しておりまして、今後とも、こうした取り組みを通じて、相互の連携を深めていきたいと考えております。

○花崎委員
次に、虐待を受けた子どもの年齢構成を見ますと、小学生以上の割合が6割を占めており、警察との連携強化に加え、学校との連携についても、今後、より一層進めていく必要があると考えますが、道では虐待の早期発見・早期対応などの虐待の防止に関し、これまで学校との連携をどのように図ってきたのか、また、今後、どのように取り組むのかお伺いします。

加えて、小学生以上の割合が高い中、一見すると学校からの通報も多いと想像するところですが、経路別の状況を見ると、学校からの通報は全体の5%程度しかありません。

この状況については、どのように捉えているのかあわせてお伺いいたします。

○山子ども未来推進局参事
学校との連携についてでありますが、各児童相談所においては、所管する学校を随時訪問し、虐待のおそれのある家庭や不登校児童など、要保護児童に関する情報を収集するとともに、それらの情報をもとに、子どもや保護者への指導を行うなど、学校との連携確保に努めているところであり、今後とも、要保護児童対策地域協議会や各種会議などを通じて、より一層の連携を図っていく考えでございます。

また、学校からの通報が5%程度にとどまっていることにつきましては、学校からは、直接児童相談所に通報する以外に、一旦市町村を経由して児童相談所に通報する場合もあり、その場合の通報経路は、市町村との扱いとしており、福祉事務所やその他に分類されていることが主な要因と考えられます。

○花崎委員
このたびの報告では、新たに虐待の重症度についての分析がされておりますが、重度や中度でも在宅による指導があったり、軽度でも施設入所などの措置があるなど、必ずしも重症度と措置の内容が一致するわけではないようですが、それは、どのような事案や考え方によるものなのかお伺いいたします。

○山子ども未来推進局参事
虐待の重症度と対応状況についてでありますが、重症度と対応が整合しない事案としては、通常は、確実に子どもの安全を守る観点から、施設入所等を原則としている、子どもの命に係る事案や性的虐待の事案において、保護者が虐待を認め、児童相談所等の指導を受け入れている場合などにおいては、児童相談所の継続的な指導のもと、市町村、学校、警察などの関係機関の協力を得ながら、在宅による支援を行うこともございます。

このように、児童相談所では、虐待の事実が認められる場合に保護者の虐待に対する受けとめ方、虐待の頻度や要因、子どもの気持ち、肉体的、精神的な状態、再発の可能性など、さまざまな観点から、児童の安全確保に向けた方策を検討し、要保護児童対策地域協議会における関係機関からの意見も踏まえながら、どのような対応をとるか総合的に判断しているところでございます。

○花崎委員
虐待の要因については、どのようにして把握したものなのかお伺いいたします。

また、これらの要因と虐待の種類別との因果関係は、どのように考えているのかお伺いいたします。

○山子ども未来推進局参事
虐待に至った要因についてでありますが、要因の把握に当たっては、児童相談所において、個別のケースごとに保護者との面接や関係機関からの情報収集などの方法により、保護者が抱える最も大きな問題は何かを判断し、集計をしたところでございます。
また、虐待の要因とそれぞれの虐待種別との因果関係については、身体的虐待では経済的困難、心または人格の問題、育児疲れの割合が高く、主な要因が分散しており、ネグレクトでは経済的困難が、また、心理的虐待では夫婦問不和がそれぞれ約半数を占めるなど、虐待種別によって傾向が異なる結果が得られたところでございます。

道といたしましては、今後、こうした虐待種別による要因の特徴など、今回の調査結果にも十分留意しながら、虐待の早期発見や早期対応に取り組んでいく必要があると考えております。

○花崎委員
こうした分析は、今後の児童虐待の防止対策に生かされなければ意味がないと考えます。

今回、新たに分析を加えていますが、今後、これをどのように生かしていく考えなのかお伺いいたします。

○須田委員長
子ども未来推進局長中川淳二君。

○中川子ども未来推進局長
今後の対応への反映についてでありますが、このたびの調査では、全体の虐待事案の約半数でDVの事実が認められるなど、児童虐待とDVの関連性の大きさが数字の上でも裏づけられ、また、虐待に至った主たる要因では、虐待の種別によってそれぞれ異なる傾向が見られますものの、さまざまな要因で虐待が起こり得ることも明らかになったところでございます。

道といたしましては、今後、今回の分析結果を児童相談所や市町村などの関係機関に情報提供を行いますとともに、要保護児童対策地域協議会などの各種会議や研修会においても周知をするなど、関係機関と情報を共有し、共通の認識に立った上で、さらなる連携を図りながら、児童虐待防止対策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

○花崎委員
虐待に関する相談件数が依然として増加しています。ただし、通告がふえるということは、住民などの意識が高まっているとも言えますが、少なくとも通報がふえれば、それに伴って児相の出番もふえることになるので、児相の体制の充実も必要になってくると考えます。

道では我が会派の意見を踏まえ、ことしの4月から4名の児童福祉司を増員するなど、体制の整備も進めているものと承知しておりますが、解決すべきたくさんの課題があると考えます。

道では、今後、増加する児童虐待にどのように対応していく考えなのか伺って私の質問を終わります。

○須田委員長
保健福祉部長高田久君。

○高田保健福祉部長
児童虐待への対応についてでございますが、道におきましては、児童虐待に適切に対応するため、これまで、児童相談所の児童福祉司などを適宜、増員するなど、組織体制の強化を図りますとともに、研修の充実により、職員の資質向上に努めてきたところでございますが、近年における子どもや家庭をめぐる問題の複雑・多様化や虐待相談を初め、対応が難しい事案の増加などを踏まえまして、本年5月に外部有識者による検討会を設置し、現在、中長期的な視点を含め、児童相談所のあり方検討を進めているところでございます。

道といたしましては、こうした検討結果を踏まえ、今後とも児童福祉の中核的専門機関としての役割を十分に果たせるよう、児童相談所の機能の充実を図りますとともに、住民に身近な市町村などとの連携を一層強化し、児童虐待防止にかかわる関係機関と一丸となって、虐待の未然防止や早期発見に全力で取り組んでまいりたいと考えております。